カルビーの一部商品のパッケージが白黒に変更される
2026年5月12日、そんな衝撃的なニュースが流れました。
そして、翌13日には、日本の食品メーカーから特定の製品の「生産停止」が発表されました。
高知の名物菓子「ミレービスケット」の一部商品が、ナフサ不足によるパッケージ材料の入荷遅延・停止を理由に、生産停止に追い込まれたと共同通信が報じました。
これは、これまでの「白黒パッケージ化」「無地化」といった企業努力の段階を、明確に超えた事態です。
供給を維持する工夫から、もはや作れないフェーズへ。
他にも、
- 日清製粉ウェルナ:マ・マースパゲティの結束テープを無地に変更
- 伊藤ハム:同様の措置を検討中
- JA全中:農業用資材の確保に支障
- 医療現場:使い捨て注射器、輸液バッグ、人工透析チューブの供給ひっ迫
- 製本業界:接着剤不足
といった発表がなされています。
これらすべての原因、今更語るまでもありません。
『ナフサ不足』
です。
ナフサは、原油から精製される基幹素材で、プラスチック製品、印刷インク、合成樹脂、合成繊維、ビニール、医療物資、塗料、ゴミ袋、食品包装材など、わたしたちの生活インフラを支える幅広い製品の原材料になっています。
つまり、ナフサが不足するということは、食品から医療、農業、日用品まで、生活のあらゆる場面に直接影響が及ぶということです。
そして今、中東情勢の悪化により、日本へのナフサ輸入が大きく絞られている状況にあります。
ですが、政府は
「ナフサは足りている」 「節約をお願いする段階にない」
と言い続け、イランからの輸入を頑なに行いませんでした。
イラン側の意向への懸念もある中、立憲民主党の小西洋之議員が5月3日のNHK憲法記念日特集で衝撃の事実を明かしました。
それは、
イラン大統領・外務大臣が、高市総理に対して「日本のタンカーを通すことはできる」と伝えているにもかかわらず、高市政権はそれを活かしていない
国民にとって信じがたい事実です。
一体、今日本では何が起きているのか。なぜ政権は動かないのか。
この記事では、報道で明らかになっている事実を整理し、ナフサ危機の現場崩壊の実態と、高市政権のザル対応について検証していきます。
なお、本記事の主な出典は、朝日新聞、日本経済新聞、共同通信、NHK、FNN、TBS、ABEMA TIMES、野村総合研究所、グリーンピース・ジャパン、プレジデントオンライン、各種報道です。
この記事でわかる『ナフサ危機と高市早苗政権のありえない対応』の4つのポイント
ポイント1:あなたの生活にも影響が!現場ではすでに崩壊が始まっている(カルビー、日清製粉、JA、医療物資、製本、塗料、そしてついに「生産停止」へ)
ポイント2:高市早苗の「ナフサは足りる」と言う一点張りの大嘘!
ポイント3:イランから「日本のタンカーは通せる」と打診があるのに、なぜか動かない政府
ポイント4:政府はパッケージ変更に踏み切った企業を「ヒアリング」する意味不明な対応
順番に整理していきます。
ポイント1:あなたの生活にも影響が!現場ではすでに崩壊が始まっている
まず、現場で何が起きているのか。事実を時系列で整理します。
ミレービスケット:ついに「生産停止」
2026年5月13日、共同通信が報じた事実は、これまでの流れの一線を決定的に超えるものでした。
高知の名物菓子「ミレービスケット」の一部商品が、ナフサ不足の影響で生産停止に追い込まれたのです。
製造会社である野村煎豆加工店への取材で判明したもので、包材の入荷の遅れや停止があるためとのこと。
これは、これまでカルビーや日清製粉が行ってきた
「パッケージを簡素化して供給を維持する」
という工夫の段階を、明確に超えた事態です。
包材が手に入らなければ、商品そのものが作れない。
これが、現場で起きている現実です。
カルビー:主力14商品のパッケージを白黒化(正式発表)
2026年5月12日、カルビーはパッケージ変更を正式に発表しました。
対象は、
- ポテトチップス(うすしお味、コンソメパンチ、のりしお等)
- かっぱえびせん
- フルグラ
など、計14商品。
通常は銀色の袋にカラフルな印刷が施されますが、白黒2色のパッケージでは、
- 重ねる白色を減らす
- 印刷色を白と黒のみに限定
- おなじみの「ポテト坊や」も不在
- 左上に「石油原料節約パッケージ」と表示
という、これまでにない簡素な仕様になります。
5月25日の週から店頭で順次切り替えられる方針で、当面この対応が続く見込みです。
さらに、7月に予定されていた「サワークリーム風味」商品の発売は中止となりました。
つまり、新商品を出す余裕すらない状況だということです。
日経新聞、NHK、TBS、FNN、共同通信、朝日新聞など、ほぼ全ての主要メディアが報じました。
伊藤ハム:同様の措置を検討中
日経新聞の報道によれば、伊藤ハムも同様のパッケージ変更を検討しています。
食品メーカーの間で、カラーインクの入手困難を理由とした包装変更の動きが相次いでいる状況です。
日清製粉ウェルナ:パスタの結束テープを無地化
2026年5月12日、日清製粉ウェルナは「マ・マー スパゲティ」を1食分ずつ束ねるテープを、無地のものに切り替えると発表しました。
これまでは赤字で「2分」などとゆで時間を記していたテープを、印刷なしに変更。5〜6月に市場に流通する見通しです。
親会社の日清製粉グループ本社によれば、ほかの乾麺に使っているテープも同じ状況だといいます。
朝日新聞が報じました。
JA全中:農業用資材の確保に支障
2026年5月12日、JA全中(全国農業協同組合中央会)の神農佳人会長は定例記者会見で、石油を原料とするビニールハウスなど農業用資材の流通について、
「一部の生産者やJAで必要量を確保できない事例がある」
と明らかにしました。
共同通信が報じています。
食品包装だけでなく、農業生産の根幹にまで影響が及び始めているということです。
医療現場:すでに供給ひっ迫が顕在化
野村総合研究所、グリーンピース・ジャパン、複数の経済メディアの報道によれば、医療現場ではすでに以下の供給ひっ迫が顕在化しています。
- 使い捨て注射器
- 輸液バッグ
- 個別包装
- 人工透析チューブ(4月半ば〜8月頃に供給不足の懸念)
- 手術用廃液容器
- 医療用滅菌ガス
これらは生命維持に直結する医療物資です。
日経メディカルは「ナフサ不足の今、我々は診療縮小に踏み切るべきではないか」というコラムまで掲載しています。
その他、生活全般への波及
- 製本業界:接着剤不足が報じられている
- 塗料・シンナー:出荷制限により工事に遅延
- ゴミ袋(ポリエチレン製品):5月下旬から30%以上の値上げ見込み
- 食品トレー:発泡ポリスチレンシートが値上げ、弁当・総菜・カップ麺の価格上昇に直結
- 合成繊維:衣料品への影響
つまり、ナフサ不足の影響は、すでに食品包装、医療、農業、住宅、衣料品、日用品など、生活全般に及び始めている状況です。
5月13日時点の事態の段階
ここで重要なのは、わずか数日で事態が段階的に悪化していることです。
- 5月8日(カルビー通知):パッケージ簡素化で供給維持
- 5月12日(日清製粉):結束テープ無地化で供給維持
- 5月12日(JA会見):一部資材の確保困難
- 5月13日(ミレー):生産停止
「白黒にして耐える」段階から、「もう作れない」段階へ移行しています。
にも関わらず、高市早苗政権は明確な対策も講じていません。
ポイント2:高市早苗の「ナフサは足りる」と言う一点張りの大嘘!
現場では崩壊が始まっているのに、高市早苗政権は一貫して
「ナフサは足りている」 「問題ない」
と発信し続けてきました。
時系列で整理します。
2026年4月5日:X(旧Twitter)で「事実誤認だ」
TBS「報道特集」が4月4日、専門家の発言として「日本は6月には詰む」と報じたことに対し、高市早苗首相は4月5日、自身のXで、
「事実誤認だ」 「事実ではない」
と相次ぎ投稿。
「他のことも含めて、最近は事実と全く異なる報道が増え過ぎている」
と不満をあらわにしたと、時事通信が報じています。
余談ですが、大切なことならXで発表せずに記者会見を開けばいいのです。
この人は、なにをやっているのでしょうか。
2026年4月24日:衆院厚生労働委員会
「もうちょっと先になるけれども、まもなくそんなに心配していただかなくてもいい情報もお伝えできるかと思っている」
ナフサ供給問題について、調達のメドが立ちつつあるとの認識を示したと、日経新聞が報じています。
いびつな日本語で、なにを言っているのかわかりません。
2026年4月30日:中東情勢に関する関係閣僚会議
「年を越えて供給を継続できる」
ナフサ由来の化学製品の供給見通しを、これまでの「半年以上」から「年越し」へ引き上げました。
時事通信、日経新聞が報じています。
前回と変わって簡潔なメッセージですが、相変わらずエビデンスはありません。
2026年5月11日:参議院決算委員会
「節約をお願いする段階にない」
物価高への対応に関する質疑の中で、節約要請の可能性について「臨機応変に対応」と答弁しつつ、現時点での節約要請は否定したと時事通信が報じています。
いや、お願いしろよ。
2026年5月12日:佐藤啓官房副長官の記者会見
カルビーの白黒パッケージ化が報じられた翌日、佐藤啓官房副長官は記者会見で、
「日本全体として必要な量は確保されていると認識しています」 「現時点では直ちに供給上の問題が生じるとの報告は受けておらず」 「さらに踏み込んだ節約をお願いする段階にはない」
と発言。一貫して「足りている」との認識を示したと、ABEMA TIMESが報じています。
いや、現場では足りてない、また先を見越してこういう事態になっているのですが…
2026年5月13日:ミレービスケット生産停止報道
そして翌5月13日、ミレービスケットの生産停止が報じられました。
「現時点では直ちに供給上の問題が生じるとの報告は受けておらず」と政府が発言した翌日に、メーカーが生産停止に追い込まれている。
政府発表と現場の現実の乖離は、もはや誰の目にも明らかです。
政府発表と現場の乖離
政府は「日本全体として量は足りている」と繰り返しています。
しかし同時に、政府自身が「一部に供給の偏りや目詰まりが発生している」とも認めているのです。
野村総合研究所の木内登英氏は、以下のように指摘しています。
石油製品の供給は、輸入→製油所→元売業者→商社・卸業者→地域販売事業者→需要者
といった多層構造を取る。
政府が実施している石油の備蓄放出や代替ルートからの調達拡大は、この入口部分の量を増やす政策である。
しかし途中部分で出荷の抑制、偏在、用途別滞留が起きれば、石油製品は末端には届かない。
つまり、政府は代替輸入などの「マクロな数字」を見て足りているといっているが、実際には「末端の現場」には届かない状況が、すでに起きている。
ということ。
ファクトチェック・センターも、政府の説明に対して以下のように指摘しています。
「経産省の石油統計でナフサの在庫量を見てみると、2026年1月で、国内向け販売308万6861㎘に対して在庫は138万5515kl(約0.45ヶ月分)にまで落ち込んでいます」
高市早苗が説明していた
「ナフサ2ヶ月分+川中製品2ヶ月分=合計4ヶ月分」
という数字も当てになりません。
何よりも、現場の事実がそれを示しています。
- カルビーが白黒パッケージにせざるを得なかった
- 日清製粉が結束テープを無地化せざるを得なかった
- JAが農業用資材の確保に支障が出ている
- 医療現場で注射器・輸液バッグの供給がひっ迫している
- そして、ミレービスケットが生産停止に追い込まれた
これが、現場の現実です。
「ナフサは足りている」という高市早苗政権の言葉。
わたしたちの現実社会の現場では、全くもって成立していません。
ポイント3:イランから「日本のタンカーは通せる」と打診があるのに、なぜか動かない政府
ここまで読んで、こう感じた方もいるかもしれません。
「中東情勢が原因なら、政府も動きようがないのでは?」
ところが、実は打開策が存在するのです。
小西洋之議員のNHK発言(2026年5月3日)
2026年5月3日、NHKの憲法記念日特集「日本の安全保障と憲法」に、立憲民主党の小西洋之議員(外交・安全保障調査会長)が出演しました。
この番組での小西議員の発言は、極めて重要な事実を含んでいます。
以下、発言の文字起こしです。
このイラン紛争の長期化の問題にあたって、日本政府の努力は私、二つ大きく欠けていると思うんですね。
一つは、日本政府が自ら主体的に行うアメリカとイランの和平の仲介外交です。
日本は伝統的にイランと友好国にあり、またアメリカとも友好同盟関係にあって、これ欧州などと全然立ち位置が違うんですね。
かつ、この石油やナフサのこの供給確保というのは、私たち日本国民にとってもう生存戦略そのものです。
高市総理は今、イラン大統領に電話しているだけですけれども、パキスタンがやっているような和平の仲介外交を行う必要があります。
先日予算委員会で質問したところ、イランの在日のセアダット大使から私に面会の申し込みがありまして、私も2回慎重に確認をしましたけれども、セアダット大使はまず和平の仲介を日本はやってほしいと。
かつ言っていたのは、実はイランの大統領、またイランの外務大臣から日本の高市総理らに対して、イランとの個別交渉で日本のタンカーを通すことはできるというふうにも伝えているというふうに、私も2回慎重に確認しました。
そういうことですので、日本が主体的な和平仲介、また日本国民の生存戦略をしっかり日本政府は行うべきだと考えます。
整理すると、以下の事実が浮かび上がります。
- イランの駐日大使セアダット氏から、小西議員に面会の申し込みがあった
- 小西議員は2回慎重に確認した
- イラン大統領・外務大臣から、高市総理らに対して「イランとの個別交渉で日本のタンカーを通すことはできる」と伝えられている
- イラン側は日本に対し、和平の仲介役を期待している
これは、立憲民主党の外交・安全保障調査会長という公的立場の議員が、NHKという公共放送で発言した内容です。
ではなぜ高市政権は動かないのか?
イラン側から
「交渉のテーブルは開いている」 「日本のタンカーは通せる」
と打診されているのに、高市政権は具体的な動きを見せていません。
小西議員は、パキスタンが行っているような和平仲介外交を、日本も行うべきだと指摘しています。
日本は、
- 伝統的にイランと友好関係にある
- アメリカとも同盟関係にある
- 欧州とは立ち位置が異なる
つまり、日本だからこそできる仲介外交があるのです。
しかし、高市早苗政権はそれを活かしていません。
高市早苗がやっているのは、
- イラン大統領に電話するだけ
- 国内向けに「ナフサは足りる」と発信し続けるだけ
これでは、現場の崩壊は止まりません。
イランから差し出された手を、なぜ握り返さないのか。
報じられている事実から見れば、この政権は、
外交努力で打開できる道があるにもかかわらず、それを活かそうとしていない
としか言いようがありません。
なぜ、このようなことになっているかは、有料パートに記載します。
ポイント4:政府のザル対応 — カルビーをヒアリング?
そして、極めつけがこれです。
2026年5月12日の記者会見で、佐藤啓官房副長官は、
「(カルビーから)本日ヒアリングを予定している」
と発言しました。
つまり、政府は「ナフサは足りている」と言いながら、白黒パッケージに踏み切ったカルビーを呼び出して「事情を聞く」というのです。
構造的な逆転
企業が現場で対応を変えざるを得ないのは、現実があるからです。
カルビーは、印刷インクの調達不安という現実に直面し、商品供給を維持するために白黒パッケージという判断をしました。
これは、企業の合理的な経営判断です。
ところが政府は、その企業を呼び出して「ヒアリング」する。
これは、
- 「政府の認識(足りている)と違う判断をしないでくれ」という暗黙の圧力
- 企業側に責任を転嫁する姿勢
- 現実を否定して「印象」を守ろうとする行動
としか、解釈のしようがありません。
そして、その翌日には、ミレービスケットが生産停止に追い込まれています。
ヒアリングをしても、現場の崩壊は止められないのです。
「世論コントロール」の構造
このやり方は、すでにREBOOT JAPANで報じてきた「中傷動画工場」の構造と通底しています。
中傷動画工場では、SNSを使って数字を操作し、世論を作ろうとしました。
今回のナフサ対応では、企業や報道に対して「事実誤認」「ヒアリング」と圧力をかけ、現実を覆い隠そうとしています。
手段は違えど、本質は同じ。「現実より、政権の建前を優先させる」というやり方です。
これは、ザル対応どころか、現実否定の政治と言わざるを得ません。
ここまでの結論:打開策があるのに、動かない政権
ここまでの内容を整理します。
- カルビー、伊藤ハム、日清製粉、JA、医療物資、製本、塗料、ゴミ袋、そしてミレービスケットが生産停止… 生活全般で現場崩壊が始まっている
- 高市早苗は4月以降、繰り返し「ナフサは足りる」「心配ない」と発信してきた
- イラン側から「日本のタンカーは通せる」と打診があるのに、政権は動かない
- 政府はパッケージ変更に踏み切った企業をヒアリングするザル対応
これらの事実は、すべて報道で確認できる一次情報です。
「中東情勢が悪いから仕方ない」では済みません。
打開策は存在しているのです。
それを活かさず、現場が崩壊していくのを「足りている」と言い続けて見ている。
これが、現在の高市政権の実態です。
石破とか、岸田とかだったらこんなことにならん方やろな